ベトナムの慣用句編1:「Góp gió thành bão」の意味と背景
こんにちは、アイプランニングです。慣用句から学ぶベトナム語シリーズへようこそ!ベトナムの文化や言語には、数多くの深い意味を持つことわざが存在します。今回は、ベトナムでも非常に馴染みのある慣用句「Góp gió thành bão」をご紹介したいと思います。
このことわざは、直訳すると、以下の通りです。
góp(ゴップ)=集める
gió(ゾー)=風
thành(タイン)=成る
bão(バオ)=嵐
すなわち、「風を集めると嵐を起こす」という意味です。ベトナム語の慣用句やことわざの宝庫には、大きな成果をもたらす積み重ねの力を表す名言がたくさんあります。
このことわざは、「gió風 – bão嵐」と「góp集める – thành成る」という反対の言葉の 2 組で構成されています。「gió風 – bão嵐」は地球の自然現象である一方、「góp集める – thành成る」は小さなものが積み重なって大きなものになることを意味します。同様に、ベトナム人は、穏やかな風が安らぎをもたらすとともに、それらが力を合わせると、相当な破壊力を伴う嵐を引き起こすことになると考えています。要するに、このことわざは日本語でいうところの「塵も積もれば山となる」と同じですね。
従ってこのことわざは、個人や集団が協力して大きな目標や変化を達成する力を強調しています。風は個々の力や影響力を象徴し、それが集まって嵐を引き起こすことで、協力の力が強調されます。一人では小さな影響しか持たないが、多くの人々が一つになることで、大きな変化や成功をもたらすことができるというメッセージが込められています。一人では困難な課題でも、力を合わせれば乗り越えられるということを示唆しています。共同作業や協力は、成功への鍵であり、一人一人の貢献が大きな成果をもたらしますね。
このことわざは、ベトナム戦争中に特に有名でした。1945年、飢餓がベトナム北部の人々を脅かしました。ホーチミン主席は食糧増産を促す措置と併せて、ベトナム国民に「10日間、一食断食」してその残した米を貧困に苦しむ人々の救済に寄付するよう呼び掛けました。一つの家族が寄付する米の量は小さいですが、何百何万の家族が大量の米を寄付することができました。そしてホーチミン主席自身もそのような貯蓄を行いました。そのため、ベトナム人は皆、倹約を実践するホーチミン主席の道徳的な模範を学び、それに従うよう努めており、「Góp gió thành bão」という言葉は今日までベトナム全国でよく知られたスローガンとなっています。
まとめ
このことわざは、個人の責任や努力だけでなく、コミュニティやチームの力を信じ、協力して目標に向かって進むことの重要性を教えてくれます。それぞれの個性や力を結集し、力を合わせて嵐を起こすことで、より大きな成果や成功をもたらすことができるというメッセージが込められています。このことわざは、ベトナム文化の中でよく知られており、さまざまな状況で引用されています。機会があれば是非使ってみてください!